催しごと
「折節の移りかはるこそ、ものごとに哀(あはれ)なれ。」(『徒然草』第19段 岩波 日本古典文学大系による) この好きな一文に重ねて、「卯月ばかりの若楓、すべて万の花・紅葉にもまさりてめでたきものなり」(同 第139段)が思い起こされる。 わずか一日…
娘の初節句に近所の女の子たちを招いたのは、義母の発案からだった。成長とともに雛会に集まるのは彼女の親しい友人に変わっていったが、義母と二人で歓待し支えていた。 当時から月に一度、ご門徒の女性たちが当番の組で炊いたお汁と各自が持ち寄る白米に漬…
京都駅からJRで芦屋まで、新快速で43分。(南口、南口、8系統のバス…)口にこそ出さずで乗り場に向かう。行ってみればそこ一か所だけ。日焼けしそうな強い日差しを背に、バスがくるのを10分ほど待った。 はじまりは昨年末の小さな記事に見つけた4文字だった…
石油ストーブ二つと、炭をおこして手あぶり用に火鉢を二人に一つで配置して、厳寒の本堂で尼講さんの新年会でした。松の内は、住んでいる町内や個々のつながりで集まる機会が多いために、毎年ちょっと遅めになるのです。 当番はワタクシ。一人ですが段取りは…
おかげさまで今年も無事にお勤めし終えた報恩講でした。二日に渡って、とりわけ多くのご協力をいただいたのは当番に当たった組の方々です。そして、たくさんのお参りもあって〈親しさの膝を寄せあう親鸞忌〉は勤まりました。 いよいよ12月。昼から郵便局で娘…
東本願寺では今年も宗祖親鸞聖人の御正忌報恩講がお勤めされている(11/21~/28)。 御影堂では、たくさんのお参りがある中あとから来た人のために時には左右どちらかへ、あるいは後ろへなどとスペースを譲り合って座ってきたものだ。まれには大きく膝を伸ば…
近江の人と滋賀県立美術館を訪れた。「おさんぽ展」が会期の終りを間近にしていることもあるが、ちょっと日常を離れるのもよかろうとの心遣いをいただいた。 近江八幡市の荘厳寺蔵の重文「空也上人立像」がずっと心のどこかに引っ掛かっていたのだ、拝見した…
近江の十一面観音を全国に紹介することになったことで知られる『星と祭』(井上靖)。琵琶湖のボート事故で、17歳の娘を失った父親は、一緒に乗っていた大学生の父親と二人で、湖北の寺々を回って十一面観音を巡り歩く。仏の姿に娘の面影を重ね、対話を繰り…
洗濯物を干し、掃除を終えて、陽射したっぷりの青空の下、今日から秋の古本まつりが始まる百万遍知恩寺へと向かった(~11/3)。知恩寺の境内での開催なので規模は小さく、確か出店は14店舗と案内されていたと思う。 自分が何を求めて行くのか。心のうちでは…
このところ細々とした協力で済ませている点訳のボランティア。ここらでやめようか、という思いがときどき脳裏に浮かぶ。誇ることではないが、養成講座を修了したのは平成13年だったから24年は経過した。 全力投球ではなかった。したいことは外にもあったので…
今年のNHK大河ドラマ「べらぼう」は毎回楽しみに観ている。 〈松平定信の倹約令で好色本出版禁止のお触れが出て、蔦重は財産を半分没収される。京伝も洒落本「仕懸文庫」で手鎖50日の刑に処せられた。本を出す前に地本問屋には行事改めがあった〉等々、木内…
8月の夏休みを経て文章仲間が集いました。本堂にはエアコンを設置しておらず、昼からはさすがに暑いです。本当なら、私たちの会話に阿弥陀さまも耳を澄ませておいでのような場がいいと思うのですが、実のある時間にするには環境も大事? ということで、何ぞ…
10代が面白い翻訳小説を選ぶ文学賞が創設された、そうですよ。10代を主人公にした2024年刊行の翻訳小説を公募し、その中からノミネート7作が決まったという。「10代がえらぶ海外文学大賞」の公式サイトから投票(★9/1~9/26まで)するそうです。1冊しか読んで…
今日15日は終戦の日。多くの犠牲者を追悼して正午には鎮魂の鐘を撞き、冥福を祈りました。 草むらに(庭の、ですが)四方に花茎を伸ばした水引の細かな赤い花が咲いています。はびこらない程度に手を入れて1つ2つ根を残すのは、この花が好きだからです。 亡…
道沿いに金網のフェンスが張られた畑があって、そこに蔓が絡まって大きな冬瓜が二つぶら下がっていた。ショウガを効かせて、鶏そぼろの餡かけにしていただくとおいしいなあ、なんて思いながら行き過ぎた。 駅から乗ったバスのフロントガラスのワイパーが動く…
降り出した雨が激しさをますなか、寺子屋エッセイサロンに文章仲間が集った。本堂に並べた座卓に、今月は参加者の顔ぶれも戻った。和やかな笑い声、真剣な作品の合評にも、そばで阿弥陀さまが黙って耳をすまされています。 「アフリカ文学者グギ・ワ・ジオン…
今日は月に一度の尼講でした。ご門徒の高齢の女性たちが寺に集い、住職の読経に唱和してのち、昼のお膳を囲みます。 各自で用意してきた白米と、輪番で当たる当番組さんが炊いたお汁でいただきます。漬け物や煮豆などが持ち寄られ、小鉢に分けて並べます。い…
「卯月ばかりの若楓、すべて万の花・紅葉にもまさりてめでたきものなり」と兼好法師が書いている。この筋に楓はなかったように思うが、「五月は新緑の月」。目にもやさしく、ずっとたたずんでいたい心地よさだ。今日から春の古書大即売会が始まった。会場の…
「京の冬の旅」で非公開文化財が特別公開されている(1/10~3/18)。仁和寺の経蔵と椿が咲き始めたら椿寺を拝観したいと思っている。 今朝は地元紙で、この特別公開に合わせて建仁寺の塔頭西来院で公開されている「俳句涅槃図」が大きく取り上げられていた。…
「小春の空の晴れつゞき。」と書き出される荷風の「小春」という詩(『偏奇館吟草』収)のように、日曜日からぽかぽか陽気に恵まれて(おそらく明日も)、土・日と勤めた報恩講を無事終えました。 お参りのなかったご門徒宅へ、午前中に“おけそさん”(お華足…
昨日、大阪の万博記念公園内にある国立民族学博物館を訪れた。 かつて5年ほど娘家族が大阪の地に住まいを移していたころ、家から近いこともあって何度か孫たちとも訪れて周辺の施設でも過ごしていた。 彼らがAUSへ戻る前年の’20年10月26日に孫のLukasと訪…
「京都の民族芸能継承団体一堂に」という記事を地元紙で目に留めていたので、京都駅前の広場へと出向いた文化の日。 大雨に籠められた一日は一変して、雲一つない青空が広がった。 本来ならそれぞれの拠点でしか見られない芸能や踊り - 嵯峨大念佛狂言、千本…
この暑さにお花も長持ちしないのが悩ましいが、阿弥陀さまへのお花も立て終えたし、お飾り、堂内もきれいに整えた。 心地よい大汗を流して、堂内吹き抜ける風に(ああ、極楽ごくらく)の心境…。 まさに一事に専念よ。 だから今日は午前中から下鴨神社の糺の…
何度目になりますか。等伯さん、またお訪ねいたしました。という感じで、桃山時代を代表する画家・長谷川等伯が描いた「佛涅槃図」の真筆を拝見に本法寺を訪ねた。 1月28日、あのときはレプリカ承知で拝見にうかがったが、年一度の機会には改めてという思い…
昼前から雨になった彼岸の入り。そんな予報も出ていて、お墓参りの前、後だと言って立ち寄られる方もなかった。 週末には阿弥陀さまのお花を立てかえた。満開の桃の花と、たくさんの蕾がついたコブシの一枝をいただき、一緒に供えることにした。 子規のよう…
琵琶湖西岸の山手にある大津市歴史博物館。その正面から琵琶湖を眺めれば、 左方に比叡山があり、その右手に続く比良山系の山並みには白く輝く冠雪が見られた。 そこからさらに右へ、東岸にあたる正面の山のその向こうに、やはり冠雪した伊吹山の台形の頂が…
〈言霊は肉声に宿る〉とどなたかが言われた。 東本願寺の御影堂に響き渡る正信偈や念仏和讃、浄土和讃の大音声。 「何言うてるかわからんお経やな」と後方でささやいた御仁ではないが、わからないなりにも 注がれるありがたいようなものを全身で浴びていた。…
「連れ」が古本まつりに行こうと言いだしました。連れの部屋には未読か既読か知りませんが、今現在も単行本がタワーのように積み重ねられているのですが。 『五足の靴』、著者は? 、「五人づれ著」とあります。どういうこと?【明治40年盛夏。東京新詩社の雑…
今日から秋の古本まつりが始まった(~11/5)。 大阪の寝屋川から京阪電車で出てくる友人と、会場の百万遍知恩寺門前で待ち合わせる。 待っているとき、「本なんか読まへん」と言って自転車を押していく人がいたが、境内は老いも若きもでにぎわっていた。 文…
小雨降るなか滋賀県立美術館へ向かった(昨日)。 「千年の秘仏と近江の情景」展が始まって、日曜日は無料になるからという滋賀県大津市在住の友の誘いに応じた。 「みちのく いとしい仏たち」展が1600円だったことを思えば、“千年の秘仏”を拝観するのに平日…